SGX 4.4の新機能
改善事項と修正事項をすべてまとめたものについては、リリースノートをご覧ください。主な変更点は以下のとおりです。
アニメーションスタイル
ポーズからポーズへのトランジションは、そのスタイルによってキャラクターの演技やトーンが大きく変わります。映画のような、滑らかで実写さながらのクローズアップから、アニメで見られるような軽快で大げさなカットまで、モーションのタイミングと動きは、非常に重要な要素となっています。
SGX 4.4では、このトランジションを細かく調整できるよう、アニメーションスタイルという機能を追加しました。ポーズからポーズへのトランジションのスタイルを、Ease(イージング)、Linear(リニア)、Stepped(コマ送り)という3つから選択できるというものです。デフォルトは、動きが最も自然なEaseです。
詳細とサンプルについては、「アニメーションスタイル」をご覧ください。ゲームやアニメ業界向けの情報サイト「80 Level」にも、本機能についての記事が掲載されています。
アニメーションターゲットエディターの機能拡張
SGX Studio Mayaのアニメーションターゲットエディターの機能が拡張され、アニメーションターゲットの問題点を特定して修正できる新機能がいくつか導入されました。具体的には以下のとおりです。
表示中のMayaシーンに見当たらないノードのアイコンに、赤色の「x」マークが表示されます。
マッチング対象がないノードの修正用に、以下の2つのボタンが新たに追加されました。
[Replace]:選択したノードをMayaシーンにあるノードに置き換えます。
[Set Namespace]:選択したノードの名前空間を変更します。
詳細については、「アニメーションターゲットの編集(Maya)」をご覧ください。
イベントリストに基づく再処理
SGXのバッチ処理では、イベントを編集した場合や処理の設定を変更した場合、既存のイベントの再処理を一括で行うことができます。この処理を行うには、以前は、再処理対象のイベントを1つのディレクトリにすべてまとめたうえで、そのディレクトリのパスを指定しなければなりませんでした。今後はイベントのパスを列挙したテキストファイルを1つ指定するだけでよいため、ファイルを移動したりする必要がなくなりました。詳しくは、「イベントの場所」をご覧ください。
マークアップのtimeアトリビュート
以前のSGX 4では、音声に対するビヘイビアマークアップタグの位置合わせは、そのタグで囲まれている単語の位置合わせを基準として行われていました。SGX 4.4では、位置を基準としたタイミング設定を無効にするオプションのtime
アトリビュートを使用して、タグのタイミングを明示的に設定することも可能になりました。詳細については、「マークアップのtimeアトリビュート」をご覧ください。
Mayaの新しいコマンド
SGX Studio Mayaのオートメーション機能の拡張の一環として、SGX 4.4では、MEL/Pythonのコマンドラインインターフェイスに、以下の3つのコマンドが新たに追加されました。
sgx_key_muscle_poses
:プラグインのGUIにある[Tools]>[Key muscle poses]と同じ機能。sgx_key_expressions
:プラグインのGUIにある[Tools]>[Key expressions]と同じ機能。sgx_clear_keys
:プラグインのGUIにある[Tools]>[Clear keys]と同じ機能。
詳細については、「コマンドラインインターフェイス(Maya)」をご覧ください。